1冊のノートとペンを使った自己管理術、バレットジャーナル。
デジタル社会の現代で、あえてアナログのノートを使って自己管理していくメリットやノート術の具体的な方法、ポイントについてまとめられた「バレットジャーナル 人生を変えるノート術」を読了したのでポイントや感想をまとめます。
前回「アウトプット大全」を読んだ時に、”ノートを綺麗にまとめる方法”を勉強しようとノート術に関する本を買おうと思い、どんな本かあまり見ずに本書を購入。
当初の”ノートを綺麗にまとめる方法”について書かれている本ではなかったのですが、非常に学びの大きい本でした。
「これからの人生をよりよいものにしたい!」
「自分が何をするべきなのかを見直したい…。」
という人はぜひ読んで、実践してみて欲しいノート術ですね。
僕が気になったポイントや感想をまとめたので、ぜひ最後までお付き合いください。
バレットジャーナル=ノートを使った自己管理術
1冊のノートに、順番を気にせず様々な種類の記録を詰め込む
まずバレットジャーナルについて、超簡単にザックリまとめてみました。
- アナログのノート1冊に様々な記録を記入する
- 記録の順番等は気にせず記入
- 『記号 + 箇条書き』で簡潔かつ素早く記録する
- 毎日ノートを振り返って自分を見つめなおす
TODOリスト、カレンダー、メモ等、それらを全てスマホやパソコンで簡潔できる現代。
僕たちあ便利になった反面、自己認識が欠如しやすい環境に置かれやすくなっている。
このような状況でアナログのノートを使って強制的に外部とのつながりを断ち、
「自分の人生において、大切なこと・有意義なことは何か?無駄なものは何なのか?」
を考える時間を作るためのツールとして使うのが1冊のノート(バレットジャーナル)です。
記録するもの→1日・月・未来の記録など…
「バレットジャーナル 人生を変えるノート術」では、バレットジャーナルの基本的な組み立て方が記載されています。
基本となるのは以下の3つ。
デイリーログ | toDOリスト的な感じ 思いついたことなどもどんどん追記 |
マンスリーログ | その日あったイベントを記入 |
フューチャーログ | マンスリーよりも先のTODOやイベントを記入 |
これに加えて自分のライフスタイルに合わせてページを追加して、自分だけのバレットジャーナルを作るんですね。
この3つはバレットジャーナルの基本となるので、本書でもしっかり解説されていたので、すぐにバレットジャーナルを始められました。
僕はデイリーログ・マンスリーログ・フューチャーログの3つに加えて、
「何時に布団に入ったか?」
を記録する睡眠ログや、yukkeromの歌詞等を記録しています。
バレットジャーナル実践者の事例も紹介されているんですが、デザイン例等は英語のものだったので、わかりにくかったのが少し残念でした。
項目ごとにノート変えないと見づらくない?→インデックスで管理!
様々な記録が1冊のノートに混在するバレットジャーナルでは、自分の読みたい記録にすばやくアクセスするため以下の工夫がされています。
- 最初の4ページを「インデックスページ」にする
- ノートの隅にページ番号を振る
- インデックスページに「ログの種類 ページ数」を記録する
(例えば、10月デイリーログ 1~8,10,20 の様な感じ)
このインデックスが画期的な感じがしますね。
インデックスがあるおかげで1冊のノートに全ての情報を入れてもすぐに情報にアクセスすることが可能になってます。
また、インデックスについては”スレッド処理”なる方法等で更に使いやすくなるらしい。
ただバレットジャーナルを始めたばかりの僕にはイメージしにくく難しかったので、慣れたころにもう一回読んで活用しようと思います。
効果的にバレットジャーナルを活用するために
「未来の自分」がわかるように簡潔に
バレットジャーナルの目的は、
『記録を用いた振り返りを行うことで、人生において有意義なものと不要な物を客観的に明らかにする』
ことでよりよい人生を過ごせるようにすること。
なので振り返った時に「未来の自分」が原因と結果をわかるようにしておくことが大事。
「簡潔すぎて何を伝えたかったかわからん…」
ということにならないように、わかる範囲で、簡潔に書くように心がけましょう。
これ、仕事の引継ぎとか誰かに説明する時にも心掛けたいことですね。学びを得ました。
振り返りと目標の設定は必ず行う
とにかく自分を客観的に見る機会を持つことが大事なので、毎日必ず振り返りを行うことが重要。
出来れば午前・午後で振り返りができればさらに最高です。
で、振り返りを行う上で重要なのが目標を設定しておくこと。
目標の設定のポイント
目標に関しては「結果」ではなく「過程」で組むようにします。
例えば 「本を100冊読む」ではなく、「本を読む時間を取る」のような感じで具体的なものだといいようです。
併せて、目標は自分の実体験で感じたことから考え、その目標を達成した後の自分の姿を想像してみましょう。
その姿が魅力的と感じないのなら、そもそも目標を見直す必要があるかもです。
期間は短く、定期的に振り返る
あと目標の期間は1~2週間程度に設定するようにする。
「まず、やってみる」→「やってみてどうだったのか?」
というスパンを短くすることでモチベーションを保ちつつ様々なことにチャレンジできます。
あとリサーチしすぎることで選択肢が多くなり、決断できなくなることもあるので、期間を決めて行動する習慣をつけることも重要です。
そして振り返りを行って、不要だと思ったものはどんどん消していく。
限られた人生。本当にやりたいことをやるのが一番です。
目標だけでなく、環境も不要なものは手放すことが大切。
人や物、自分に悪い影響を与えるものは遠ざけることも必要です。
バレットジャーナルで重要だと思ったこと
多忙にすると本質を見失う
多忙にしているとその期間とその後、達成感を味わえますよね。
ただ多忙にしていると、何のためにそれをやってるのか抜けることが多いです。
何が有意義なのかわからないまま行動すると、振り返りの質も低下します。
仕事もプライベートも、自分のキャパを把握して行動することが重要ですね。
「どのくらいが自分のキャパなのか?」
という部分についてもバレットジャーナルで記録を付けて、後々振り返ることが可能です。
幸福は所有できない
目標の設定が重要だという説明の中で、「幸福は所有できない」という話がとても興味深いものでした。
幸福は感情なので、一時的なもの。
人間は適応性があるので、幸せという感情にも人間は適応してしまう。
だから「こうなれば幸せ」というものはない。
幸福は有意義なもの、好奇心を持てる物を追い求めることの過程で生まれるものと考えられるので、
『自分はどんな人生を送り、どうありたいのか』
を考えることが重要。
なんとなく今まで、”これが幸せ”というものを追い求めていた自分には救いの一言だった気がします。
今後は「これが幸せだ!」というものを考えるのではなく、「どんな自分でいたいのか」ということを意識して過ごしたいです。
自己嫌悪=完璧になろうとするから生じる
形あるものがいずれ壊れる的な感じで、もともとこの世に完璧は存在しません。
そんな中で完璧を求めることで、現実との乖離がおきて自己嫌悪が起きます。
物事に完璧はないということを頭に入れておくだけでも一気に気持ちが楽になりました。
で、バレットジャーナルは自分でカスタムする分、一回作ったけど使わなくなったりする記録も出てきます。
それでノートがが汚くなるかもしれません。
ですが、それは自分の人生を良くしようとしてきた証ととらえるとバレットジャーナルを作るのが一層楽しくなります。
あとノートを作る上で、”空白を作る”と読みやすくなるというのは覚えておくといいようです。
バレットジャーナルを読んで
この本を読んで、実際にバレットジャーナルをつけ始めています。
様々な記録をアナログのノートに集約することで、頭がすっきりする感じがしますね。
この本を読んで一番印象的だったフレーズを紹介します。
まわりの仲間より優れているからといって、別に気高いわけじゃない。真の気高さとは、過去の自分よりすぐれていることだ。
バレットジャーナル 人生を変えるノート術 p320
定期的に振り返りを行い、自分を分析してこれからどうするかを考えることで人生をよりよくしていければいいなぁと感じさせてくれる1冊です。
僕は社会福祉関係の仕事をしているんですが、対人援助を行う時には”自己覚知”が大事ということを思い出しました。
自分を客観視することで、プライベートだけでなく、仕事でもいい影響が出ればいいなと思います。
興味が出た人はぜひ読んでみてはいかがでしょうか?
それでは、今日はこの辺で。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!