レコーディングダイエットという言葉を久しく耳にしていなかったが、
ふと思い立って、自分でも始めてみることにした。
とはいえ、何か特別なメソッドを取り入れるわけではない。
シンプルに「食べたものをスプレッドシートに記録する」という、ただそれだけの試みである。
これまでは体重に関しては、体重計のアプリで管理していた。
グラフになったり自動で記録されたりと便利ではあったが、どうにもこうにも「その先」が見えづらい。
というのも、アプリは出力が面倒なのと、そのあと見返さなかったりする。
さらに、無料アプリ特有の広告の存在が集中を妨げる。
「記録しよう」と思ってアプリを開いた瞬間に、唐突に現れるアプリ広告の中華ゲーム。
数秒だけど、人生を無駄にしている感覚がすごい。
その点、スプレッドシートは実に静か。
誰も割り込んでこないし、記録も編集も自由自在。
数年後に振り返っても情報の所在が明確で、何より邪魔が入らない。
実際、以前にマクロを記録していたスプレッドシートは、今も結構役立っている。
スプレッドシートを見返してみると、
「ああ、このときは仕事が忙しくて栄養が偏っていたな。」
とか、
「正月・GWのあとは急に体重が増えてるな」
とか。過去の自分が、まるで実験対象のように浮かび上がってくる。
今後もこの方法で、「食べたもの」+「体重」+「その日の出来事」を並列で記録していくつもりである。
もはやこれはダイエットではなく、生活のログをとるための自己観察なのかもしれない。
結果的に体重が落ちれば御の字。
記録は、時に未来の自分を救ってくれるツールになる。
だからこそ、余計な雑音を排して、地味に、地道に続けていくのが良いのだろう。
次は、そのスプレッドシートを見返した時に笑えるような、そんな食生活を目指したいものである。