今回読んだ本はキャッチセールス評論家、多田文明の体験記、”ついていったら、こうなった”です。
20個のキャッチセールス等の体験談が収録された本ですね。
全体を通してリアリティーがあったし、文本のテンポも良くて面白かったです。
自分自身、3つのマルチ勧誘を受けたことがあるだけに、
“あぁ…わかるわかる。”
という点もあったので楽しめた感じもありましたね。
勧誘されて、矛盾を感じるところとか、勧誘を受ける上で面白いポイントが臨場感満載で書かれているのがエンタメ感というか、”来ました来ました!”って感じがしてよかったです。
僕が受けた勧誘の一つが株の自動売買ツールについてだったんですが、
“とにかく人の思考が負ける要因。全て自動ならほぼ負けない。”
と言って数分後に
“みんなで株に関する勉強会もして、理解も深めてるんですよ。”
と矛盾した話をしていたのを思い出しました。マルチの勧誘、結構お粗末なものなんですよね。
本を読了して特に印象に残ったフレーズは、
“健全さをアピールする団体ほど不健全なものはない。”
“最終的に精神論で教えてくる団体は信用するな。”
っていう辺りですね。
たいていのマルチは”お金があったらもっとやりたいことができる。”だったり”本当に自分の使いたいことに時間を使える”とかって話でゴリ押してくるので、精神論はすごくわかる気がします。
精神論になったらグダグダになって、結局終わらせるのに時間がかかったりするんですよね。
著者の多田さんは、「1時間なら話を聞く時間がある。」っていう前置きをしてから勧誘を受けるそうで、自分も今後使っていきたい小技です。
“ついていったら、こうなった”、読了して思ったことはとにかく”うまい話なんてない”ってことですね。
ダイエットもそうだし、株もそう。
結局長期間コツコツやること以外は再現性が低い。
書かれている20個のエピソードはうまい話や近道は無いっていう僕の考えをを補強してくれるものでした。
サクっと読める文庫文、たまにイイものですね。
長編のビジネス書とかを読んだ後、こういうボリューム少な目で面白い本でリフレッシュするのもいいもんだなぁと感じました。
今後セールスじゃなくても、お金を払うものには一旦客観視して落ちついてお金を払う様にしようと思います。
それにしても、マルチにさそってきたあの娘は今どうしてるんでしょうか。
人の人生なのでどうこう言う気もないですし、マルチにハマった人には何を言っても逆効果だと思っているのでとくに何も言う気はありません。
もうラインもブロックしたので関わることも無いと思いますが、いつか目が覚めてくれるのを願っています。